新調された三重県四日市市の移動図書館車「みなと号」が5月27日、車体の絵のデザインを描いた生徒が学ぶ市立朝明中学校でお披露目された。車名にふさわしい、四日市港の風景を鮮やかな色で描いている。全学年の生徒が教室を出て車を迎え、車体の絵のデザインを描いた生徒に拍手を贈った。
デザインの作者は、同校1年の水谷柚月さん(12)。「みなと号」の左側面には、国の重要文化財にも指定されている千歳運河にかかる跳開式可動橋の末広橋梁や、四日市港付近でも見られると聞いたスナメリを描いた。右側面は、港で見たという赤い船をモチーフにし、ここにもスナメリがのぞいている。「小さな子どもも楽しめる絵にしようと心がけた」という。


「みなと号」は午後2時40分ごろに学校に入り、水谷さんの原画が車体の絵に選ばれたことがアナウンスで紹介されると、車を迎えに外に出た生徒たちから大きな拍手が沸き上がり、水谷さんは少しはずかしそうに笑顔を見せた。
伊藤知毅校長によると、朝明中学は読書活動推進校に2年連続で指定されており、子どもたちは読書を大切にしている。今回、水谷さんのデザイン画が選ばれたことは、学校にとってもうれしいできごとだという。
お披露目には、市教育委員会の幹部や市立図書館の谷本智佳子館長らも立ち合った。「みなと号」の左側面にある書棚を開け、水谷さんには一番に車の中を見てもらい、車内に記念のサインを書いてもらった。


水谷さんは「みんなに本を読んでほしいと思いながら描きました。自分の絵が選ばれたことを聞いた時は信じられなかったです」などと喜びを話した。水谷さんも推理小説など本を読むことが大好きだという。
市によると、デザイン画は市内に通勤、通学する小学生以上から募集し、114の作品の中から水谷さんが最優秀賞に選ばれたという。
四日市市の移動図書館(自動車文庫)は、約1500冊を積載できる「みなと号」と、約3200冊まで可能な大型車の「かもめ号」の2台で市内79の停車場所を巡回している。子育て支援施設などへ随時派遣する約500冊積載の「くじら号」もある。「みなと号」は1964(昭和39)年から走っており、今回の新調で、少し狭い道にも入れるよう、ややコンパクトな設計にしたという。
移動図書館車の定期巡回は、8月を除いて月1回行っており、この4月から新しい巡回コースを採用し、イオンタウンなどの大型ショッピングセンターも停車場所になっているという。停車場所や巡回の日程などは、市立図書館のホームページや、各地区の市民センターなどでも確認できるそうだ。









