特殊詐欺の被害を1年の間に3回も水際で食い止めたとして、三重県警と四日市北署は6月5日、百五銀行富田支店・富田駅前支店に感謝状と「特殊詐欺被害防止優秀事業所」の表彰盾を贈った。表彰盾の贈呈制度は県警が今年度から始めたばかりで、優秀事業所の盾が贈られたのは今回が初めて。
この日、支店長の田端和哉さん、行員の柱本由美さん(現在は日永支店勤務)と水野美栄さんの3人が北署に招かれ、被害防止3件目となった4月の事案への感謝状を尾嵜隆則署長から手渡された。その後、昨年11月、今年1月の詐欺被害防止と合わせ、1年の間に3回の被害防止となったことに対し、金のミーポくんの飾りがついた表彰盾が田端さんに手渡された。


前日、鳥羽署管内のファミリーマート大明東町店が、1年の間に2回の被害阻止をしたとして、銀のミーポくんが入った「特殊詐欺被害防止優良事業所」の表彰盾を贈呈されたという。今回は、それを上回る3回の阻止で、優秀事業所の金の表彰盾の贈呈は県内で初めてという。
3件目の事例は、4月17日、20歳代の男性が「キャッシュカードを紛失したので」と振り込み方法を水野さんに尋ねたことで始まった。「アプリの修復で送金する必要がある」という理由や、相手とLINEでやりとりしていること、振込先の名義が個人であることなど、水野さんは「詐欺ではないか」と違和感を覚え、直接の上司の柱本さんに連絡した。2人で協力して男性との話を続ける一方、北署に連絡し、署員に来てもらったという。
北署によると、男性はすでにこの日までに「交際相手を紹介する」「あなたの入力手続きが原因でシステムが壊れた」などと送金を要求され、計約60万円をだましとられていた。この日、さらに約30万円を振り込みによってだましとられるところだったという。
支店長の田端さんによると、2年ほど年から地域の協力もあって詐欺撲滅のキャンペーンをしてきており、詐欺被害に気を配る支店全体の意識が高くなったことも効果的だったという。一方で、だまされてしまう人たちは、詐欺の相手の言葉を信じ切ってしまい、行員がいろいろと尋ねても、「なぜ、そんなことを答えないといけないのか」と反発する人もいるという。
水野さん、柱本さんは、この3件に限らず、これまでにも何度も感謝状をもらっている鋭い勘の持ち主だが、相手の言葉を信じてしまっている人を相手に話をするのは難しく、長い時間をかけて、送金を食い止めているという。
「おそらく、だまされる人も、相手とのやりとりの中で、どこかで、あれ?と思った瞬間があると思います。私たち行員は、大事なお客さまの財産を守るために一生懸命にお話をうかがっていますので、疑問に思ったことなど、何でも相談してほしいです」と話していた。










