伊勢市の黒毛和牛専門店「豚捨」が、四日市市川北の渡辺手延製麺所のひやむぎを使った新商品「和牛中華そば」の販売を始めた。明和町の斎宮をテーマに、明和観光商社と乾麺研究家・南野マキさんが共同開発した「斎麺」をベースにした一杯だ。
9月中旬、開発に携わった関係者が、原材料となる麺を製造する四日市市の渡辺手延製麺所に集い、開発の経緯や今後の展開などについて話し、交流の時間を持った。かつて斎王が伊勢へ向かった道筋に四日市も加わり、3つの市町の人が今回の企画でつながった。

今年7月、豚捨の営業部長・秤谷知水さんが、肉そうめんの開発を代表取締役・森大亮さんに提案した。森さんは伊勢市内のラーメン店で「ラーメン偏愛家」として知られる南野さんに出会い、相談。そこで斎麺を使う案が浮上した。南野さんはラーメン乾麺を紹介販売する「南野商店」の代表でもある。

斎麺の麺は、渡辺手延製麺所のひやむぎの製造工程で生まれる「バチ麺」を使う。南野さんは昨年、大矢知の製麺所の麺をすべて試食し、小麦の風味やつや、喉越しに惚れ込み、斎麺の麺に採用した。スープは昆布と三重県産あおさをベースに、えごま油、わさびオイル、伊勢二見の「岩戸の塩」を合わせている。
明和町の斎宮跡無料休憩所「いつき茶屋」で斎麺が提供されている。秤谷さんがいつき茶屋の責任者の岡野こころさんと幼なじみだったことから、企画は一気に進んだ。さらに南野さんがTBS系列「マツコの知らない世界」で渡辺手延製麺所のひやむぎを紹介することが決まり、放映日の8月11日に合わせて豚捨で販売できるよう開発を急いだ。
斎麺は、バチ麺を茹でる際に南野商店が開発したかんすい100%の粉「中華めん風の素 YUDE-CO®」を加えると、中華麺のような風味とコシが出て、色もラーメンのように変わる。器に添付のスープを入れ、熱湯を注ぎ、茹でた麺を加えれば完成する。
試食した秤谷さんは「そのままでも十分美味しい」と、アレンジせずに斎麺を採用し、黒毛和牛と伊勢志摩産あおさをトッピングした。放送2日後の13日からは冷やしバージョンをおかげ横丁店で提供し、9月5日からは外宮前店でも販売を始めた。その味は、めったに「美味しい」と言わない渡辺手延製麺所の渡邉茂社長をうならせたという。それがきっかけで、このほど開発者が四日市に集まる機会ができたそうだ。

明和町と伊勢はかつて斎宮と伊勢神宮という深い関係で結ばれていたが、現在はそのつながりが薄れているという。明和町出身の南野さんは「斎宮から伊勢へ」という流れをもう一度形にしたいと願っていた。
また、明和町の斎宮跡と四日市市の久留倍官衙遺跡は古代に関係があったという見方があり、両遺跡の事業連携協定も締結されている。斎麺は四日市と明和町を結び、三つの市町をつなぐ商品となった。

南野さんは「今後は斎王のふるさとの京都にも販路を広げ、つながりを生みたい」と話す。渡辺手延製麺所の渡邉美千代さんも「四日市でも斎麺や和牛中華そばが食べられる場所を作りたい」と語っていた。森さんは「これからは温かい中華そばも考えているが、汁なし麺も展開したい」と新たなメニューをイメージしていた。
渡辺手延製麺所から斎麺のプレゼント

渡辺手延製麺所の提供で斎麺(2食入り、スープ、YUDE-CO®付)を1名にプレゼントします。当選者はメールでお知らせし、引き換え券送付します。渡辺手延製麺所で、直接受け取ってください。応募の締め切りは9月30日(水)。プレゼントの応募は以下の申込フォームから↓















