小学生がさまざまな仕事や社会生活を体験するイベント「こども四日市2026」が10月31日、四日市市諏訪栄町の諏訪公園で始まった。初日の会場は、自分たちの手で「まち」を作り上げる子どもたちの活気と笑顔であふれた。公園のリニューアル工事に伴い、象徴的な噴水を囲む現在の景観での開催は今年が最後となる。イベントは11月1日(日)まで開催され、2日目からの参加も可能だ。
「小さな社会」で稼いで遊ぶ体験型イベント
「こどもがつくるこどものまち」をテーマに、2004年から続く同イベント。子どもたちは「市民センター」で受付時に市民証を受け取り、自ら段ボールで店を建てて「しょうばい」をしたり、「ハローワーク」で求人を探して「銀行」や「おそうじセンター」などの「おしごと」に従事して専用通貨「ヨー」を稼ぐ。稼いだヨーで買い物を楽しんだり、遊びに興じたりと、会場には子どもたちが主役の「小さな社会」が広がっている。

個人融資「おたすけ銀行」や新グルメが登場
今年も子ども中心の実行委員会「GOLD市民会議」が年間を通して準備を進めてきた。「おしごと」では新たな試みが多数登場している。
これまで店舗向けの融資制度はあったが、今回新たに個人向けの貸付を行う「おたすけ銀行」が開設された。「欲しいものがあるのにヨーが足りない」「残り時間が少なくて稼ぎに行けない」という声に応えたもので、2024年に導入された個人通帳「こよんBB」を活用し、返済には今後の関連イベント参加時にもらえる「ログインボーナス(利子・参加特典)」を充てる仕組みだ。
融資資金にと「募ヨー(募金)」を呼びかけたところ1万2000ヨーが集まったものの、初日は融資希望者が現れず、親方を務めた小学5年生の男子児童は「(個人融資の運用は)難しい……」と商売の厳しさを語っていた。
また、初日限定で登場した「ヒーロー」は、もともとヒーローに憧れる幼い子どもたちのために「悪役になって倒されてあげる」という趣旨で企画されたユニークな職種。しかし初日は幼児の来場が少なめだったことから、子どもたちは臨機応変に方針を変更。自分たちで作った段ボール製の衣装や仮面、武器を身にまとってヒーローショーを展開し、通りかかる幼児から「その武器ちょうだい!」と声をかけられるなど会場を盛り上げた。

飲食コーナーでは、紙スプーンに乗せたブドウやミカンに煮詰めたあめをかける「フルーツあめ」や、一口サイズに切ったお餅をたこ焼き器で焼き上げ、とろけるチーズをまぶした「やきもちチーズ」など、工夫を凝らした新メニューが来場者の人気を集めている。

噴水のある諏訪公園は見納め 記念企画も
中央の円形噴水を囲む諏訪公園の景観は、長年イベントの象徴として親しまれてきた。段ボールの店舗が噴水の周囲にズラリと立ち並ぶ見慣れた風景を前に、企画や運営を担う「GOLD市民会議」のメンバーや長年見守ってきたスタッフらも、思い出深い姿を目に焼き付けていた。
今回は市民証に「今までありがとう諏訪公園 記念特別とみくじ」が付いてくるほか、買い物には使えないものの記念となるレアな「0ヨー記念紙幣」も、四日市市のマスコットキャラクター「こにゅうどうくん」とこども四日市のお店の様子が描かれた2026年限定デザインで登場。長年親しまれた会場への感謝を込めた、特別な開催となっている。

2026年はドキュメンタリー映画「やってみyoo!!」が完成し、劇場上映も行われるなど大きな節目を迎えた「こども四日市」。恒例の「市長選挙」には現職の畠中穂歌さん(中1)を含め小学校高学年から中学生まで4人が出馬し、熱い選挙戦の行方も注目される。

イベントはあす11月1日(日)が最終日。開催時間は午前10時から午後4時まで。対象は小学生(幼児は受付の上、体験コーナーで遊ぶことが可能)で、参加費は1日につき500円。事前申し込みは不要で当日直接諏訪公園へ行けば参加できる(雨天の場合は周辺商店街アーケード下で開催)。
















