夏休みの子どもの居場所づくりを巡っては、文部科学省が学校施設などの開放を自治体に求めたことで、全国で教職員の負担増を懸念する声が上がった。こうした中、四日市市は今年度から民間委託による新たな預かり事業「よっかいちサマーキッズ」を始め、学校現場の負担を増やさずに居場所を確保する仕組みを整えた。
四日市市は昨年度から、長期休暇中の子どもの居場所づくりについて先進自治体の調査を進め、民間事業者による運営方式の導入を検討してきた。これまでも学童保育所を利用していない児童向けに、長期休暇のみ受け入れる学童保育所はあったが、地域によっては空きがなく利用できないケースもあった。
今年度は、学童保育所の定員のひっ迫状況を踏まえた上で、夏休みに校舎の工事予定がないなど安全に利用できる3校を選び、学童保育を利用していない児童を対象に新事業を実施した。

運営は、楠小学校を「日の本福祉会」、橋北小学校を「デルタスタジオ」、富洲原小学校を「アクティオ」が担う。いずれも学童保育や子育て支援施設の運営実績があり、子育て関連の資格を持つスタッフが在籍している。
各施設100人の定員で募集し、保護者の就労証明書などを提出して選考を行ったが、今年度は希望者全員が利用できた。定員には達しなかったものの、追加募集は行わなかった。開所期間は7月21日から8月31日まで(土、日曜日、祝日を除く)の午前7時半から午後6時半。利用料金は児童一人当たり2万円で、日割り計算はしない。
来年度も継続する予定で、実施校などは今年度の運営状況を踏まえて検討する。
児童は午前7時半から同9時半ごろに来所し、スタッフと保護者が対面で引き渡しを行う。午前中は宿題やドリルなどで学習し、昼食は持参した弁当を食べ、午後はレクリエーションや交流の時間を過ごす。
化石発掘を楽しむ

29日、楠小学校では化石発掘イベントが開かれた。日の本福祉会は県内で多くの学童保育所を運営し、理系人材の育成にも力を入れている。この日も専門スタッフの指導のもと、子どもたちは石こうの中に埋め込まれたアンモナイトやサメの歯の化石を掘り起こす体験を楽しんだ。教材は、スタッフが製氷皿に石こうを流し込み、本物の化石を埋め込んで作製した。

中川新菜さん(4年)は「掘るのは大変だったけど楽しかった」とにっこり。大塚朝日さん(3年)は「本物の化石が取れてうれしい」、弟の康生さん(1年)は「家の宝箱に入れる」と話した。


日の本福祉会の能島佑輔さんは「理科への興味につながるよう、安全に配慮しながら進めています。楽しんでくれたことが何よりです」と話していた。
ハンチングバッグやアイロンビーズで、思い思いの時間を楽しむ
子どもたちが過ごす部屋には、本や子ども向けのパンチングバッグ、アイロンビーズなども置かれ、空き時間には思い思いに遊んでいる。


「家にいるより楽しいので、お迎えの時間を遅くしてもらっている」と話す子もいて、夏休みの居場所として利用されている。














