高齢者の買い物の足の確保をと、地域の人らが協力して始めた三重県四日市市の住宅団地「あかつき台」の試みが7カ月余になった。実行委員会の人らが6月24日、森智広市長に実績や効果などを報告した。高齢者の移動手段をどう支援するかは、公共交通が弱い地方の共通の課題だが、多くの人の連携で活動が続けられているという。
「あかつき台お買い物・足ネット」と名づけた試みは、昨年11月から始まり、ほぼ週1回、事前申し込みをした10人から20人の高齢者をワゴン車に乗せて、15分ほど先のスーパーサンシいくわ店へ行き、買い物をしてもらっている。
実行委員会の鶴岡勝彦代表は「あかつき台は65歳以上が37%くらいで高齢化が進んでおり、すぐ近くにコンビニはあるがスーパーがない。自分で見て選ぶ買い物ができることで、高齢者が出かける回数が増え、買い物を手伝ってくれるサポート役の人も増えてきた」と報告した。乗り合わせた人同士の会話も生まれる効果もあるという。

車の運行は、みたき総合病院や通所リハビリ施設などを運営する医療法人尚豊会が車と運転手を提供して協力している。患者さんの送迎は昼の間はないので、その時間帯を有効活用しているという。尚豊会の山浦康孝さんは「こうした活動が、引きこもりがちの人を社会参加へと導き、介護予防になるのではないかと思い、参加させて頂き光栄だ」と話していた、
買い物先になるスーパーサンシは、高齢者が購入した商品を当日のうちに自宅まで届ける宅配システムを備えており。重い荷物を持ち運ばなくてもいい安心感が高齢者にとっての魅力になっている。同社常務取締役の向克樹さんは「従業員からは『しばらく見なかったお客様が久しぶりに来てくれて、よかった』と安心した声も聞きます」と森市長に紹介していた。

お買い物・足ネットは高齢者の福祉だけを目的にしているわけではないが、通院をサポートする住民主体のサービス「やさにしスマイルネット」や、市高齢福祉課の助言などもあり、協力の輪が広がっている。車の運行を始めたところ、ワゴン車の乗り降りも大変な高齢者もいて、踏み台を用意するなど、細やかな心配りでサポートしているという。









